浪人生がバイトをしながら大学受験にチャレンジすることは可能でしょうか?
- 大学受験はお金がかかるから、いざという時のために少しでも稼いでおきたい
- 勉強ばかりじゃ息がつまりそう、気分転換の時間も少しは欲しい
- ちょっとしたお小遣いくらいは自分でなんとかしないと、親に申し訳ない
結論から言いますと浪人生のバイトは絶対にオススメできません、止めてください。
ただし家庭の事情でどうしても浪人費用を自分で準備しないといけない人も中にはいると思います。
そういったやむを得ない事情がある人は仕方ないですが、そうでない人はぜひ勉強に集中してください。
バイトと勉強がうまく両立できず、受験に失敗する人の方がはるかに多いのは間違いありません。
今回は、なぜ浪人生がバイトをするべきでないのか、それでもバイトをする場合はどのような点に注意するべきかを解説していきます。
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目次
浪人生がバイトをするメリット
まずは浪人生がバイトをするメリットを解説していきます。
- お金が貯まる
- 気分転換になる
お金が貯まる
当然のことですが働けば働くほど、浪人生でもお金は貯まります。
高校生と違い、浪人生は比較的時間に融通がきくため早朝・深夜帯での就業も可能で、高時給の仕事に就くこともできます。
そうして貯めたお金で塾や予備校に通うことができたり、受験する大学の数を増やしたりもできるでしょう。
そうすることで親の支援が少ない場合でも、あなた自身のバイトで大学受験の幅を広げることができます。
気分転換になる
もう一つのメリットは勉強ばかりの毎日の中で、バイトは気分転換になることです。
一日中勉強ばかりしているとメンタル面でも疲労が溜まってきます。
バイトという決まったルーティーンを入れることで、生活にメリハリが生まれることがあります。
多少の息抜きも必要なので、少しのバイトなら気分転換の効果が期待できるでしょう。
浪人生がバイトするデメリット
浪人生がバイトすることにはデメリットもありますので、解説していきます。
- 勉強する時間が減る
- 疲労が溜まる
- 精神的なストレスが溜まる
- 誘惑が増える
勉強する時間が減る
何と言っても一番のデメリットはバイトをすればするほど、勉強時間に充てられる時間が減ってしまうことです。
バイトにも色々なパターンがありますが、どんなバイトでも多くの時間を拘束される可能性があります。
- 単発だけど、1回の勤務時間が長時間に渡るバイト
- 1回の勤務時間は短いけど、1週間の勤務日数が多いバイト
- 時給はいいけど、夜勤など夜通し働かないといけないバイト など
特に深夜帯にバイトを入れると、生活が不規則になり体調を崩す恐れもあるので注意が必要です。
浪人生がバイトを始めると、バイトに時間を取られて勉強時間が確保できないといった本末転倒なことがしばしば見られますので、これを読んでいるあなたは絶対にそのようなことにならないように気をつけてください。
疲労が溜まる
長時間働けば働くほど体は疲れて疲労が溜まりますが、意外と短時間のバイトでもあなたが思っている以上に疲れが溜まることがあります。
それはバイトの時間以外にも移動時間などがあり体の疲労が溜まることや、それ以外にも人間関係などで生じる精神的な疲労が溜まることが原因になります。
その結果、疲れて寝る・息抜きに遊ぶなど、さらに勉強以外で時間を費やすことにもつながります。
疲労が溜まると勉強に集中できなくなり、効率を下げてしまうことで肝心の学力が低下する恐れがあります。
精神的なストレスが溜まる
先ほども少し説明してましたがバイトとはいえ社会に出て働くわけですから、精神的なストレスも溜まります。
- 仕事のクオリティを求められる
- シフトの変更を頼まれる
- 社員さんやバイト仲間との人間関係を築く
このように大学受験以外にも色々と考えないといけない事が増えて、勉強に集中できなくなることもあります。
そうこうしているうちに段々と成績も下がり傾向になり、ますます落ち込むことになることは目に見えているのではないでしょうか。
その事がさらに精神的なストレスとなり、悪循環におちいってしまうことで志望校に合格できず二浪、三浪とずるずると浪人生活を過ごしている人もいるので注意しましょう。
誘惑が増える
バイト先には大学生やフリーターの人も大勢いるので、遊びや恋愛といった誘惑が増えます。
「気晴らしにちょっとくらいいいじゃないか」と彼らは悪気なく誘ってきます。
それらの誘惑に乗ってしまえばますます勉強時間は減りますし、勉強に対するモチベーションも下がります。
バイトは浪人生にとってもっとも危険な誘惑といえます。
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浪人生のバイトをすると志望校に落ちる3つの理由
浪人生がバイトをするメリット・デメリットを解説してきました。
浪人生がバイトをすると志望校に落ちる傾向にあるので、その理由について解説していきます。
- 他の受験生と差をつけられる
- バイトは想像している以上に疲れる
- 合格したらバイトはいつでもできる
他の受験生と差をつけられる
勉強時間が少なくなる分、他の受験生と差をつけられる可能性が大いにあります。
自分がバイトしている時間、あなたのライバルである受験生はもちろん勉強をしています。
例え1日2~3時間のバイトだったとしても、半年や1年単位で計算するとかなりの時間バイトに時間を割くことになります。
さらに、勤務時間だけでなく通勤時間や疲れて寝てしまう時間を入れると、かなりの時間がバイト関連に費やされます。
その間、勉強一筋の受験生はひたすらコツコツ勉強している訳です。どんどん差がついてもおかしくはありません。
うさぎとかめの昔話を思い出してください、最後に勝つのはどちらでしたか?
アリとキリギリスの童話を思い出してください、キリギリスは最後どうなりましたか?
浪人生がバイトをすると、バイトをしていない他の受験生と差がついてしまいますので、バイトをする必要がない人は絶対にバイトをしないようにしてください。
バイトは想像している以上に疲れる
これまで何度も説明してきたようにバイトをするとあなたが想像している以上に疲れてしまいます。
学生が学校に通うのとはわけが違い、バイトといえど社会に出て働くことは大変なことです。
仕事を覚える、接客のスキルを身に付ける、職場の人間関係に気をつかう。
仕事をする以上責任が生じますし、場合によってはクビになることもあります。
勉強とはまた違った緊張感がそこにはあります。
またバイト先にも事情があって、人手が足りないなどの理由であなたの希望を半分無視したような形でシフトを増やされる可能性もあります。
浪人生だからと断わることもできるでしょうが、一度断ってしまうと気まずい思いをしたり、逆に次はシフトに入れてくれなくなったりもします。
慣れないバイトをするということは、自分が想像している以上に肉体的にも精神的にも疲労が溜まるものです。
バイトで疲れた体と頭で勉強しても、効率が悪く成果が出るとは言えません。
それどころか「疲れたから今日くらいはいいか」と勉強をさぼるきっかけにもなります。
今日くらいが2日3日と重なると、どんどん受験に対するモチベーションも下がっていきます。
疲労が溜まることで勉強の質の低下や時間の確保が難しくなるのです。
合格したらいつでもバイトはできる
今あなたは”バイト”というものに必要性を感じていたり、ちょっとした憧れを持っているのかもしれません。
しかし、バイトは大学生になってからいくらでもできます。
今あなたが浪人をしている目的は「大学受験に成功して第一志望の大学に入学すること」なはずです。
「バイトをしていろんな人と出会ったり、いろんな経験をすること」ではないはずです。
人生を左右するような目標が今年一年のあなたの頑張りで決まってしまう、そのような時期に今後いくらでもできるバイトに時間を割いてしまうのはとてももったいないことなのです。
少々金銭的に苦しくても、今は親に甘えて自分は勉強に専念することが大事です。
親御さんもその方がきっと喜び安心します。
お金を稼ぐことは大学合格後の楽しみにとっておく、くらいに考えておいた方がいいでしょう。
浪人生がバイトをする時の注意点
ここまで浪人生がバイトをすることに反対してきましたが、塾・予備校に通いたいなどお金が必要でバイトをしないといけない人もいるでしょう。
どうしてもバイトをするという方は以下のことを注意してバイトと大学受験を両立させましょう。
昼のバイトは避ける
まず一つ目の注意としては昼のバイトを避けることをお勧めします。
バイトというとカフェやコンビニ、ファミレスなどお昼に働くことをイメージする方も多くいると思いますが、浪人生にとってお昼は絶対に勉強に時間を割くべきなのです。
そのため朝か夜のどちらかにバイトをするようにしましょう。
そうすることで朝にバイトをする場合は昼〜夜、夜にバイトする場合は朝〜昼までとまとまった勉強時間を確保することができるからです。
昼にバイトをしてしまうと朝に少し勉強して、帰ってきて休んでからまた少し勉強するといったように、まとまった時間を確保できず勉強の質が落ちてしまう可能性が高くなってしまいます。
極力ストレスが少ないバイトを選ぶ
いくらバイトであろうとも「働く」ということは必ずストレスが溜まるものです。
- お客さんに怒られた
- 勉強したいのにバイトで覚えることがいっぱい
- 職場の人と仲良くなれない
このようにストレスが溜まる種は数多くあります。
そのため、できるだけあなたがストレスを感じにくそうな職場、職種を選ぶことが重要になります。
- 人としゃべるのが苦手 → 夜に軽作業
- ずっと座って事務作業をするのが苦手 → キッチン
など、あなたがどういった時にストレスを感じやすいかを分析した上で、バイトを選ぶことが大切になります。
浪人生なら塾講師のバイトがオススメ
何のバイトをしていいか分からない、オススメを教えて欲しいという方には塾講師のバイトをお勧めします。
理由としては人に授業を行うことであなたの学力が上がることが期待できるからです。
浪人生は大学受験を目指しているため、大学受験のための塾や予備校で働くことは難しいでしょうが小学生・中学生を対象とした塾であれば採用してくれるところもあります。
「大学受験の勉強をしているのに小学生や中学生に教えて意味があるのか?」と思うかもしれませんが、国語であれば作者の考えをどのように読み取るかを生徒に教えることで、あなた自身も国語力が上がることが期待できます。
英語でも意外と中学生のうちに学んでいた単語や熟語を覚えきれていなくて、授業を行うことが自分にとっても良い復習の場になっていたなんてこともあるでしょう。
全く勉強とは違うバイトをしているよりも、小学生・中学生の勉強を教える塾講師をしている方があなたの大学受験に活きる可能性が高いのです。
浪人生はバイトの面接に落ちやすい?
結論としては”落ちやすい”でしょう。
採用する企業側になって考えてみると、バイトに求めることは特別なスキルではなく人数が足りないところを確実に埋めてくれることです。
つまり、以下のようなことが採用されるかどうかを大きく左右します。
- どれだけの頻度でシフトに入れるか
- ドタキャンの可能性は低いか
- 急に辞めないか
浪人生は当然バイトよりも大学受験を優先しますので、模試や塾のテストが入れば休む必要がありますし、思ったように成績が上がらない場合はバイトを辞めないといけないこともあるでしょう。
そして、企業側も浪人生がそのような状況なことを知っています。
そのため浪人生の採用には消極的になってしまうのです。
まとめ:バイトしながら受験勉強はNGです!
金銭的にどうしてもバイトが必要という人はいると思います。
そういった人達も勉強に支障をきたさない働き方を選ぶ必要があります。
疲れがたまらないように、近場・短時間・人間関係が楽なバイトを選んでください。
その場合くれぐれも「バイトが主流」な浪人生活は送らないでくださいね。
金銭的に何とかなる人は、バイトは絶対止めてください。
中途半端にバイトをするために親御さんは浪人を許しているわけではありません。
浪人はあくまで「勉強して大学に合格する」ための手段です。
勉強をおろそかにしてバイトに明け暮れるくらいなら、いっそ大学受験をやめてフリーターになりましょう。
片手間な勉強で合格できるほど大学受験は甘くはありません。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」なことにならないよう、あなたの大学受験がうまくいくことを応援します。
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